フランク ステラFrank STELLA
1936年 アメリカ、ボストン郊外に生まれる
1954年 プリンストン大学に入学。絵画と美術史を学ぶ
1958年 ニューヨークに居を移す
1964年 グッゲンハイム美術館での変形キャンバス展に出品
1965年 ニューヨーク近代美術館での応答する眼展に出品
1968年 カッセル・ドクメンタに出品
1969年 絵画と彫刻1940−1970展に出品
1970年 ニューヨーク近代美術館にて回顧展開催
1971年 デュッセルドルフ美術館で版画回顧展開催
1978年 テキサス、フォートワース美術館で70年代以降のステラ展開催
1980年 スイス、バーゼル美術館で1956-70年ワーキングドローイング展開催
1982年 時代精神展に出品
ミシガン大学美術館で1967−1982全版画展開催
フランク・ステラは、時代に先駆けた近年の激しい作風の変貌に
よって現代のアメリカ美術において最も注目されている作家の
一人だろう
1957年代末に、ニューヨークで始められた『ブラック・ぺインティング』
は規則正しい黒のストライプが画面を覆うもので、そのイリュー
ジョンを排する構成の厳格さによって注目された
その後、黒のみの絵画から次第にストライプと色の帯による画面
構成へと移行し、変形キャンバスを用いるようになる
これは描かれたものと支持体との等価性を示すものだが、『視え
るものだけが視える』とするこの画家のコンセプトをよく示した
ものといえる
この時期には、こうして徹底した色と形態の処理によって、ミニ
マルアートを代表する作家の一人となったが、1970年代に入ると、
構成主義
的なレリーフから一転して激しい筆触による表現主義的な作風へ
と変化している
『エキゾチック・バード』、『サーキット』といったこの時期の
シリーズは、1980年代の新たな表現主義の潮流に大きな影響を
与えた |