ホーム > 日本画作家 > 上村淳之 |
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上村淳之(1933− )本名・上村 淳(うえむら あつし)鳥の愛好家としても知られる上村淳之は自宅で1000羽以上の鳥を飼育しながら花鳥 画を描き続けています。 鳥への温かな目線を通して人間の内面をも映し出すような作 風が特長です。 京都市立芸術大学名誉教授。元京都市立美術大学教授・副学長 日本鳥類保護連盟奈良研究所所長。奈良市在住。 上村松篁の子として京都市に生まれる。 京都小学校特別科学学級での同級に伊丹十三がいた。父同様、 花鳥画を描く。 上村松園は祖母で、親子三代で日本芸術院会員。松園、松篁、 淳之三代の作品を展示する松伯美術館の館長も務める。 2013、文化功労者。 2022、文化勲章。松園と松篁も昭和期に文化勲章を受章し ており、親子三代での文化勲章受章となる。 1953、京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)日本画 科に進学します。 それまで理系の道に進んでいました淳之でしたが、絵を描き たい気持ちが大きくなり、両親の反対に遭いながらも美術の 道へと進むことを決意しました。 淳之は在学中からその画才を発揮し、新制作協会第20回展 に「水」を出品、初入選を果たします。 1959には美術大学を修了し、同年に第6回朝日新人展に「沼」 を発表、さらに初めての個展を開催するなど、順調に画壇へ の道を歩んでいきます。 淳之が得意としたのは父と同様、花鳥画です。大学進学を機 に、松園が晩年を過ごした奈良市にある「唳禽荘(れいきん そう)」に移り住み、好きだった鳥の飼育を始めたことが花鳥 画制作のきっかけとされています。じっくりと生態を観察し ながら生命観あふれる鳥たちを表現しました。 上村淳之は、花鳥画家としてだけでなく、教育者としての面 も持っています。 1972、自身が学んでいた京都市立芸術大学で助教授に任命 されたことから、淳之の教育者としての道が始まりました。 1978には、第5回創画展へ「晨(あした)1」「晨2」(双幅)を 出品。この2つの作品は文化庁が買い上げるなど高い評価を 受けています。 1980、第7回創画展へ出品した「雁(月明)」「雁(雪中)」では 創画賞を受賞しました。 1984に京都市立芸術大学教授となったあとも、京都画檀日 本画秀作展に毎年続けて出品するなど画家として、教育者と して精力的に活動していきます。 上村淳之年譜 1933 4月12日上村松園の孫として京都市に生まれる (本名:淳) 1953 京都市立美術大学日本画科入学 祖母松園の没後空家になっていた奈良県平城 の唳禽荘に移り住む 1956 新制作協会第20回展に「水」初入選 1957 京都市立美術大学日本画科卒業 卒業制作は「鴨A」「鴨B」、美大作品展に出品 第一席(学校買上) 専攻科に進学 1959 京都市立美術大学専攻科を修了 第6回朝日新人展に「沼」を招待出品 1961 京都市立美術大学助手となる 1966 京都府日本画総合展に「熱国月明」出品、 京都府買上となる 1968 新制作協会第32回展に「火鶏」等出品 新作家賞を受賞、新制作協会会友に推挙 1972 京都市立芸術大学助教授に就任 この年から画号「淳之」を用いる 1978 第5回創画展に「晨1」「晨2」(双幅)出品 創画会賞受賞し文化庁買上となる 1980 第7回創画展に「雁(月明)」「雁(雪中)」出品 創画会賞受賞 1981 上村淳之展が京都府立文化芸術会館で開催 創画会会員に推挙 1982 京都市立芸術大学教授に就任 1992 「上村淳之-四季の譜・鳥に遊ぶ-」展開催 (新宿・伊勢丹) 京都府文化功労者となる 1993 上村松篁、淳之自選展開催 (パリ三越エトワール) 1994 松伯美術館開館、館長となる 1995 第51回日本芸術院賞受賞 対象作品「雁金」(創画展出品作品) 1997 「画業三代の精華上村淳之・松篁・淳之展」開催 京都市立芸術大学教授を退任 同大学副学長に就任 2002 日本芸術院会員となる 2004 平城京大極殿復元プロジェクトに参加 京都市学校歴史博物館館長に就任 2005 京都市学校歴史博物館館長となる 全日本学士会アカデミア賞受賞 創画会理事長 2010 平城京跡第一次大極殿内壁画制作 2013 文化功労者に選出 2022 文化勲章受章 現在 日本芸術院会員 京都市立芸術大学名誉教授 学生時代から鳥を飼い始め、現在では一万坪の自宅の庭に 280種1300羽の鳥を飼う。 「鳥は非常に清らかで潔い」という精神を持つ淳之は、 “鳥の画家”と称されている。 |