フリードリヒ シュレーダー ゾンネンシュターンFriedrich Schroder-Sonnenstern
1892年 リトアニア、東プロイセンのティルジット生まる
本名フリードリヒ・シュレーダー
郵便配達夫の父と、のちに狂死した母の間の13人兄弟
のひとりとして誕生した
1906年 女の子の衣服に小便をかけるなど数々なファナティック
な悪戯により感化院に送られる
十代のころ美術学校に入学するも退学処分となる
1915年 第一次大戦時に兵役に着くが、自ら精神錯乱者と軍医に
訴え、診断のうえ除隊
処分となり精神病院に入院。
1918年 精神病院を脱走するが数週間後に捕まり、不治として
終身拘束を言い渡される
のちに革命の末の恩赦で退院
1920年 ベルリンに渡り、占星術師兼磁気治療師として事務所を開く
1930年 薬剤法違反、詐欺的医療行為、医薬品偽造の罪で6週間の
禁固刑を宣告され、さらに精神病院に強制入院となる
そこで同じく入院していた「狂人=画家」の勧めで色鉛
筆で絵を描くことを始めた
1959年 ベルメールの推薦により[国際シュルレアリズム展]に出品
「ゾンネンシュターン」とは、ドイツ語の「太陽Sonne」と
「星(Stern)」からなり、自らを「月の精の画家」と称した
作品がアンドレ・ブルトンの目にとまるなどして、60歳を
過ぎたころに画家としての名声をはくすが、本人はそれを
恨みに思う旨の文章を遺した
1982年 ベルリンで没する
螺旋や渦巻やハートが多用され、蛇をはじめ生物や身体部位が
歪な形でシンメトリーをもって描かれている幻想的でエロティ
ックな画風は、瀧口修造や澁澤龍彦らを魅了した |